世界の歴史 ローマ帝国編 Part1【神の血を引き、狼に育てられた王、都市国家ローマを築く】

世界の歴史
ローマ帝国編
Part1
【神の血を引き
 狼に育てられた王
 都市国家ローマを築く】

目次

概説

ローマ帝国最大版図(wiki参照)

ローマ帝国は後のヨーロッパに直接影響を与えた大帝国です。
史上もっとも続いた国家で紀元前700年頃から東西分裂を経て1453年まで続いています。
国の歴史が古すぎて最初の王様は神様の血を引く人物とされ神話になってしまっています。
国家誕生が神話に基づくのは日本と同じですね。

ローマ帝国は国家の形を維持しながら時々に合わせて様々な変化を遂げていった国でもあります。
支配体制は王政→共和制→帝政

国家体制は、都市国家→都市国家連合→帝国→東西分裂

ローマ帝国は土木技術が優れており水道橋や道路の建築水準は後の中世ヨーロッパ世界をも上回っており【全ての道はローマに通ず】という言葉もあります。

その長い歴史の中で多くの英雄も輩出しています。
ファビウス、スキピオ、カエサル、アウグストゥスなどが有名です。
また、ローマに立ちふさがる敵としてカルタゴの英雄ハンニバルなどが登場します。

最終的には肥大化しすぎた帝国領土の管理問題とゲルマン民族の大移動の影響を受け東西に分裂


西は早々に滅亡してしまいますが東ローマ帝国(ビザンティン帝国)は1453年まで続きます。

今回の記事

<span class="bold-blue">流水</span>
流水

どうも!流水です!
今回から世界の様々な歴史をシリーズ形式で紹介していきたいと思います。
記念すべき第一シリーズは、古代地中海の大帝国・ローマ帝国です。
今回のPart1では、ローマ建国までを紹介したいと思います。

神話上の建国

狼の乳を飲むロムルスとレムス
双子の父・戦神マルス

帝国の前身となる都市国家ローマの始まりは紀元前753年。
都市国家とは文字通り一つの都市が国家として成り立っている国のことです。
現代でいえばシンガポールやバチカン市国ですね。
初代国王はロムルス
このロムルスは母が古代アルバ王家の女性レア・シルウィア。
そして、父がギリシア神話にも登場する戦の神・マルス。
王位継承争いの過程で神殿の巫女にされたシルウィアでしたがその美貌を気に入ったマルスに見初められます。

そうして神の血を受け継いで生まれたのがロムルスと双子の弟レムスです。
せっかく神の血を受け継いだロムルスとレムスですがいきなり危機が訪れます。
前述の通り彼らの母であるシルウィアは王位継承争いの過程で巫女になっていました。
巫女は純潔でなければならないため子孫が残せません。
こうしてシルウィアの血筋を絶つことが目的であったため王(シルウィアの叔父)はロムルスとレムスを生かしておく訳にはいかず兵士に二人の殺害を命じます。
しかし、殺害命令を受けた兵士が幼い二人を哀れみ密かに二人を籠に入れて川に流します。

狼の乳を飲むロムルスとレムス

ティベリス川の精霊は川を流れてきた二人を救い上げ川の岬に住む狼に2人を預けます。
やがて二人は羊飼いに引き取られその後自分たちの出生の秘密を知り王を打倒。
王位を奪われていた先王(二人の祖父)を開放します。
王に復帰した先王(祖父)は王位を二人に譲ろうとしますが二人はそれを辞退し自らの王国を作るために旅立ちます。

旅に出た二人は新しい国を作る土地をどこにするかで意見が割れます。
それぞれ、候補地の丘を選び、どちらが相応しいかその丘に祭壇を建て神の啓示を待ちます。
まず、レムスの方に神の僕である鷲が6羽舞い降り、後にロムルスの祭壇に12羽舞い降ります。
ロムルスは、羽数の多さを根拠に自らの正当性を主張、対してレムスは最初に自分の祭壇に舞い降りたという順序を根拠に正当性を主張。

兄弟仲は次第に悪くなっていきます。
ロムルスは自らの正当性を主張し街づくりを始めます。
しかし、納得のいかないレムス。

最終的に決闘で決着をつけることになり兄・ロムルスが勝利し、弟・レムスは死んでしまいます。
その後、ロムルスは都市を完成させその街をローマと名付け初代国王に即位します。
これが神話におけるローマの始まりです。

神話なんでツッコミどころが多いですね。
神様の子供を殺しちゃっていいのか?神から報復されないか?とか二人とも辞退したら祖父が亡くなったら王家断絶にならないの?とか思いますが「そういうストーリ」なんでしょうがない。
個人的には鷲が先着したレムスの方が正当性があるように思いますが皆さんはどうでしょう?
建国神話は王家が支配の正当化をしたり王家や国家に権威付けしたりするために作られます。
だからこそ初代国王の父が神で、初代国王の生涯は英雄譚になるのですね。

史実上の建国

時代が古すぎて明確にいつ頃からローマの歴史が始まったかはわかっていません。
もともと紀元前10世紀頃から集落などが作られていたようですが、ちゃんとした都市国家体制を確立し始めたのはエルトリア人による支配が始まってからだと言われています。
ローマの名もエルトリア人の種族名であるルーマに由来するとされています。
ですがこのエルトリア人も、元々何千年も前からイタリアにいた人なのか別の地域から移ってきた人なのかはっきりしていません。
史実におけるローマの始まりは古すぎて謎が多いです。

次回

<span class="bold-blue">流水</span>
流水

今回はローマの建国について紹介しました。
始まりが謎というのは日本と共通していますね。
この時代の国家は神の血を引くという所に正当性を紐づける傾向にあります。
これは、ローマや日本に限らず、古代エジプトや古代中国もそうです。
交流がないにも関わらず世界共通というのは面白いと思います。
恐らく当時の文明水準や宗教観ではこの方法が最も説得力があったのでしょう。
次回は、ローマ建築を紹介したいと思います。

それでは、また次回。
いじょ~流水でした。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

歴史好き/読書好きな一般サラリーマン
歴史のおもしろさや読んだ本の紹介などの記事を書いています。
もし興味を持っていただけたらブックマークなどしていだだけると嬉しいです。
Twitterもやってます。
記事更新の情報なども発信しています。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次