［知の教室］ 本の紹介【58】 

今回の紹介本

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タイトル：［知の教室］

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著者：佐藤 優
ジャンル：対談

「ザ・佐藤優本」
著者の今までの論考、対談を再編しまとめた一冊。

著者の本でよく小説を読むことを進めている。代理経験になるからです。
代理経験を積むと今まで知らなかった世界や自分と違う考え方を持つ者の心理が理解でき視野が広がるからとのこと。
代理経験という視点で見ると普通では出来ない経験をしてきている著者の本は小説ではないけれど代理経験ができると思う。
特にこの本でも多々出てくるロシアで経験した話はどれも面白い。
この人がアナロジーで考える時よくキリスト教神学が出てくるけど、決してこの系統の知識一辺倒ではなく太平記の話の時に見せる日本史や中東の話で見せるアラブ史の知識の広さに著者の教養の深さを感じます。
私が思うに普段のアナロジーで神学が出てくるのは一番知識が深いという以外に単純に神学が好きなんだろうな～。
他の著書でも神学や哲学の本が息抜きになると言っているぐらいなので。
私自身もやっぱ何か例えようとするとき戦国史やあの時代の人で例えてしまいます。

明治期の対ロ外交に関する話で榎本武揚が出てきました。
大河ドラマ外伝「土方歳三最後の日」で死ぬつもりであると描かれおり実際処刑でもされたと思っていたので驚きました。
この後ネットで武揚の経歴を見たら降伏して獄から特赦された後に対露交渉全権大使。駐露大使や大臣を歴任しています。
もの凄く現在日本に貢献した人だったと知りました。

数多く収録されている対談が面白い。
ホリエモンとの対談もありました。
以前別の本で「彼はまた捕まるような気がします（笑）」と書いてあったのを思い出しこの対談の時そんなこと考えていたのかなと思い面白可笑しく読めました。

残りの作家人生を概算15年と見積もって月の締め切り80本で進めないと書きたいことを書ききれないとは驚き。
これからの著者の活動も楽しみです。