あらすじ
円四郎より家臣の打診を受けた二人は自分たちの窮状からの脱出と長七郎救出の可能性を考えこの話を受けることにします。
ただし栄一達は仕官に際し一つ条件を提示します。
それは、自分たちの考えを慶喜に直に建白すること。
これには円四郎も戸惑いますが『こうなりゃ意地』だと謁見させる機会を伺います。
しかし、京に上ってからの慶喜は参与会議と幕府の板挟みで多忙を極めており、そんな状況下で見ず知らずの農民の栄一達を会わせる訳にはいかない。
そこで円四郎が一計を案じます。
慶喜を道中で待ち伏せし一度でもいいので顔合わせをする。
そうすれば謁見させやすくなる。
こうして一話冒頭のシーンへと続きます。
顔合わせにより後日謁見を許された栄一達は慶喜に自分たちの考えを話します。
既に幕府の寿命は尽きておりこのまま一橋家が泥舟と化した幕府の道連れになる必要はなく志ある志士達を召し抱え戦になってでも新しい世を作る。
彼らの話を聞き終えた慶喜は円四郎に対面した頃を思い出します。
栄一達は一橋家に仕官が叶います。
円四郎から現在の情勢の説明を受ける中で旧式的な攘夷は無くなり開国し対等に列強と渡り合う方向になっていくと話します。
一橋家臣として今までは遠い所にあった幕末の激動に自分たちが直接関わっていくことにゾッとする栄一達
一方慶喜は参与会議で朝廷権力を背景に実権を握ろうとする久光を警戒します。
遂に島津の息の掛かった中川宮に直談判。
他の列席者を「天下の大愚物」と一刀両断
参与会議を消滅させます。
また、今後は徳川を守ることに全力を注ぐことを松平春嶽に宣言。
家中で決意表明を兼ねた無礼講の酒宴が開かれ、その慶喜には亡き斉昭の面影が垣間見えるのでした。
感想
どうも流水です。
今回流水が注目したポイントは3点です。
慶喜との邂逅
円四郎の言う攘夷思想の変化
覚醒する慶喜
◇慶喜との邂逅
今回で漸く一話冒頭シーンの続きになりました。
実は一話冒頭のシーンで流水は演出の都合上とはいえ自らの名前を連呼し、身分の違いすぎる慶喜に対して直談判を行っている様子が不自然に感じていました。
しかし、今回で全て円四郎のお膳立てがあったことが明らかになり、あの不躾な直談判が納得できる描かれ方がされていて上手い演出だと思いました。
◇円四郎の言う攘夷思想の変化
今回円四郎から攘夷思想の変化についての言及がありました。
今までの攘夷思想は〈異人を排し異国との関係を絶つ〉というものでした。
それに対して円四郎は〈異国と対等に渡り合う〉という形の攘夷に変わっていくと話します。
どちらも【異国の介入を許さない】という点で一致しており開国=反攘夷とは違うというのが円四郎達の考えなのでしょう。
◇覚醒する慶喜
今回、慶喜が今まで自ら明確にしてこなかった方針を「徳川を守る」と定めました。
決めてからの慶喜は大立ち回りで参与会議を一掃します。
最後の決意表明を兼ねた主演の席で亡き斉昭の面影が垣間見える演出では斉昭の意志を継ぐようで良かったです。
2話あたりで心にも能面を被ったようだった慶喜がやっと本心を前面に出してきた感じがします。
来週へ
来週から一橋家臣編がスタート!
西郷隆盛といった討幕派の面々も本格登場するようなので楽しみですね♪
それではまた来週
いじょ~流水でした!