【それが我々百姓の銭でございます】
今回のあらすじ
前回から引き続き商いに精進する栄一。
また、惇忠に学問を学び異国のことを知っていきます。
学問議論に没頭する栄一は惇忠の家で眠りこけてしまい翌朝に後の奥さんとなる千代といい雰囲気に。
毎年行われている藍生産者の労い会を今年は自分に仕切らせて欲しいと言う栄一。
そこでは年功序列ではなくその年の藍の品質で番付をつけるという方式を採用。
ご意見番が怒るかと思いきや周囲の予想に反しノリノリ。
そんな中、代官から御用金の催促があります。
栄一は父の代理として出席していたため即答できないと答えるも代官は払うのが当たり前でその場で返事をするように詰め寄ります。
栄一は武士が治めることへの異論はないものの簡単に出せと言うことに納得できません。
結局後日支払いに訪れるも栄一の言葉は代官に届かず無情にも御用金だけ回収されていきます。
一方今週の慶喜は、円四郎と出会います。
しかし、江戸っ子気質の円四郎は高貴な慶喜と上手くやっていけるか不安な様子。
そんな中、飯のよそい方を一から教える慶喜。
この出来事をきっかけに両者の関係は改善されていきます。
感想
今回、惇忠の説明を受けて「歴史の短いアメリカなんかに~」というセリフがありましたが、如何にも論理的ではなく精神や心意気で考えているのが近代化しきれていない発展途上国ぽさがあってよかったですね。
そして、その対比で年功序列ではなく結果主義、成果主義で評価していく労いの場での栄一の行動は近代の資本主義的でしたね。
まだ、農村編ですがそれでも中々面白い!
この先、栄一の物語が本格的に動き始めるのがとても期待できますね!
考察
農村編での栄一は今後も近代的、資本主義的な考え方を持っているという描写が随所に出てくるのではと思います。
本編である明治編の布石でしょう。
史実ネタ
今回は、当時の武士階級と商人との関係に関して書きたいと思います。
今回、豪農の渋沢家に御用金の催促がありました。
この場合は献納ですが武士と商人の場合は違います。
商人に対しては今と変わらずちゃんと返済が必要でした。
そのため、権力こそ武士は持っていましたが金銭面では金を稼ぐことに長けた商人の方が金銭面では上でした。
幕末の頃になると多くの武士や藩は借金まみれになっていました。
「武士は食わねど高楊枝」です。
来週へ
それではまた来週
いじょ~流水でした。