世界の歴史ローマ帝国編Part4 人物編【賽は投げられた!来た見た勝った!ローマを帝国にした男ガイウス・ユリウス・カエサル】若年編

世界の歴史
ローマ帝国編
Part4
【賽は投げられた!来た見た勝った!

 ローマを帝国にした男 ガイウス・ユリウス・カエサル】
若年編

目次

概説

ローマ帝国最大版図(wiki参照)

ローマ帝国は後のヨーロッパに直接影響を与えた大帝国です。
史上もっとも続いた国家で紀元前700年頃から東西分裂を経て1453年まで続いています。
国の歴史が古すぎて最初の王様は神様の血を引く人物とされ神話になってしまっています。
国家誕生が神話に基づくのは日本と同じですね。

ローマ帝国は国家の形を維持しながら時々に合わせて様々な変化を遂げていった国でもあります。
支配体制は王政→共和制→帝政

国家体制は、都市国家→都市国家連合→帝国→東西分裂

ローマ帝国は土木技術が優れており水道橋や道路の建築水準は後の中世ヨーロッパ世界をも上回っており【全ての道はローマに通ず】という言葉もあります。

その長い歴史の中で多くの英雄も輩出しています。
ファビウス、スキピオ、カエサル、アウグストゥスなどが有名です。
また、ローマに立ちふさがる敵としてカルタゴの英雄ハンニバルなどが登場します。

最終的には肥大化しすぎた帝国領土の管理問題とゲルマン民族の大移動の影響を受け東西に分裂


西は早々に滅亡してしまいますが東ローマ帝国(ビザンティン帝国)は1453年まで続きます。

ローマを帝国にした男!ガイウス・ユリウス・カエサル

<strong><strong><span class="bold-blue">流水</span></strong></strong>
流水

どうも!流水です!
世界の歴史 ローマ帝国編Part4
英雄が多いローマですが今回はガイウス・ユリウス・カエサルを紹介したいと思います。

名門ユリウス一族のカエサル家のガイウス君

カエサルが生まれたユリウス氏族は名門でした。
日本でいえば源氏とか平氏ですね。
そのユリウス氏族のカエサル家に生まれたガイウス君が後の英雄・カエサルです。
氏族も表記に使われる感覚は分かりずらいかもしれませんが日本の人物で表現すると豊臣の羽柴秀吉とか源の徳川家康といった感じですね。
因みにお父さんはガイウスさん。祖父はガイウスさんです。
ローマは一族皆同じ名前なんです。
まるで歌舞伎の世襲名みたいですね。
家族間での呼び方はどうしてたのでしょうか?
気になるところです!
そんな名門に生まれたガイウス君ですが当時のカエサル家は名門ではありますが興盛を極めていたかというとそうでもなく、彼の父や祖父も元老院で大出世して大活躍というわけではなかったので彼は生粋のサラブレッドというわけではありませんでした。

別れるのは嫌!最高権力者?知ったことか‼

そんなガイウス君ですが16歳で叔父さん(既に故人)の盟友だった人の娘さんと結婚することになりました。
元老院への出世街道の入口になる仕事も奥さんのお父さんが用意してくれることになっていました。
さすが貴族‼ひかれたレールを進めば順風満帆!かと思いきやガイウス君はいきなり大ピンチ。
実は当時、叔父さんや盟友が所属していた市民派派閥と敵対する元老院派閥のスッラという人が期間限定でローマの全権を握れる独裁官という職に就いていました。
この独裁官、ラテン語でディクタートルと言うのですがこれが独裁者の語源です。
それぐらい強い権力を持っていた独裁官スッラがこの時、市民派派閥を徹底的に叩いていました。
というか叩くどころか殺してました。

そんな弾圧される派閥の娘さんと結婚したガイウス君は当然スッラから睨まれます!
まだ、結婚したばかりであったこともありいきなり殺されることはありませんでしたがスッラから離婚するように言われます。
スッラからすれば温情で殺さないでおいてやるといったところでしょうか。
この時のガイウス君はまだまだひよっこの若僧、対するスッラはローマ最高の権力者です。
普通は、スッラの言葉に従うでしょう。
しかし、ガイウス君・・・・・・・・・・なんと離婚を拒否します!
スッラに弾圧されている派閥で命令を無視すればそれはもう死を待つのみ・・・・・・・のはずなのですがガイウス君は頑として離婚を拒否したんです。
この時、既に奥さんのお父さんが用意してくれることになっていた仕事の話は無くなっており、奥さんが嫁ぐ時に持ってきた持参金も、スッラから睨まれた関係で相手方に返していたので単に「利」を目的で大勝負に出たというわけでもありません。
なぜ、ガイウス君がここまで強硬に出たのかはハッキリわかっていませんが奥さんがそんなに好きだったのでしょうか?
この事がキッカケなのか元々なのかはわかりませんが夫婦仲はとても良かったようです。

さて、温情をかけたつもりのスッラからすれば小僧如きが命令を無視するわけですからカンカンです。
普通にガイウス君を殺そうと刺客を差し向けます。
ガイウス君は逃走しますが途中で捕まってしまいます。
もはや、これまでかと思うかもしれませんがガイウス君はここである方法で難を逃れます。
それは賄賂です。
兵士の給料100年分と言われるような金額の賄賂を刺客に掴ませ見逃してもらいました。
その間にガイウス君の親戚が「お願いだから殺すのだけは止めてあげて~」と必死に説得し、なんとか抹殺リストからは除外されます。
しかし、余程スッラのことが嫌だったのかスッラが死ぬまでガイウス君がローマに帰ることはありませんでした。

奴が死ぬまで帰りません!意義あり‼

ローマを離れたエサル(今後の表記はカエサルに統一させていただきます)
以前お父さんが仕事で赴任していた地で軍務につきます。
恐らくお父さんの伝手があったのでしょう。
スッラが死ぬまで戻る気のないカエサルですが、幸い?にもスッラは程なくして亡くなりそれをうけてローマへ帰国の途につきます。
ローマへ帰ったカエサル弁論家となります。
弁論家とは法に則って議論する人でありその能力はまさに政治家に必要なものでした。
さて、名前を売りたいカエサルはお偉いさんに裁判を吹っ掛けます。
相手は、マケドニアの属州を治める人物で彼の顧問弁護団は当時ローマ最強と言われていたそうです。
カエサルはいきなりラスボス戦を挑んだということですね。
今だと任〇堂とかデ〇ズニーを相手にするようなものでしょうかね
カエサル、中々ぶっ飛んでます。

この裁判、結果としては敗北してしまいますが最強弁護団と渡り合ったことからカエサルの名は有名になったようです。

留学します!捕まった!安っす‼

最強弁護団と渡り合ったことで名前を売ったカエサルですが、喧嘩を売った相手が相手なだけに裁判敗北後に復習を恐れ彼は再びローマを脱出します。
折角、スッラが死んで帰ってこれたのにまた脱出とは・・・
今度向かった先はロードス島。
ここには修辞学(弁論・演説・説得の技術に関する学問分野)の権威であるアポロニウス・モロンという人がおりこの人の元で修辞学を学ぶための留学という名目での脱出でした。
しかし、一難去ってまた一難!
なんとロードス島へ向かう途中で海賊に捕まってしまいます!
人生ジェットコースターにも程があるカエサルですがここでのエピソードがとてもおもしろい。
海賊の目的は貴族であるカエサルを人質に身代金を要求することでした。
海賊たちが当初請求した金額が20タラント。
タラントという通貨の価値があまりピンとこないと思います。
この20タラントがどれぐらいかというとローマと北アフリカにあったカルタゴという国が地中海の覇権を賭けて戦った第二次ポエニ戦争で勝利したローマがカルタゴに対して50年以内に払いきりなさいと請求した戦後賠償金額が1万タラントです。
当時のカルタゴは地中海随一の商業国家で裕福でした。
そんな裕福な国に50年以内に払いきれという金額ですから1万タラントが想像を絶する金額であることがわかると思います。
そう考えると20タラントという金額も一個人の身代金としては相当なものでしょう。
この身代金請求にカエサルは待ったをかけます。
さすがに払えないと言うのかと思いきやカエサルが待ったをかけた理由は違いました。
「それは安すぎる‼俺はもっと価値がある!倍以上だ!」とまさかの増額を提示します!
今の感覚だと意味不明ですがカエサルとしては納得いかなかったのでしょう。
結局海賊は倍以上の50タラントの身代金を請求し、身代金は払われました。

ここまででも十分ぶっ飛んでいますがカエサルはここからさらにぶっ飛んだ行動に出ます。
解放されたカエサル兵を招集し、自分を人質にした海賊を追討!
海賊を壊滅させた上で身代金を奪い返してしまいます。

こうして海賊を始末したカエサルは当初の予定通りロードス島へ向かい、アポロニウス・モロンに師事して修辞学を学ぶのでした。

次回予告

<strong><strong><span class="bold-blue">流水</span></strong></strong>
流水

ぶっ飛んだカエサルの人生をご紹介してきましたが今回はここまで。
カエサル編は長くなるのであと2回ぐらいに分けて投稿したいと思います。
やはり歴史の面白さは歴史という物語に登場する人物(キャラクター)だと流水は思います。
ですから人物編は多少長くなっても人物の魅力が伝わる面白いエピソードなんかも織り交ぜていきたいと思っています。
随時更新していきますのでしばらくお待ちください。
次回は、いよいよカエサルが政界に進出します!
それではまた次回
いじょ~流水でした!

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この記事を書いた人

歴史好き/読書好きな一般サラリーマン
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